柳家小三治独演会

八王子のいちょうホールにて
柳家小三治独演会」。
大ホールであるにもかかわらず全席完売。空席ひとつ見つからない。これといった告知もなくこれだけ人が呼べる噺家はあまりいないだろう。
この独演会もたまたま夢美術館にムットーニを見に出かけたときチラシを見つけて、その場でチケットを買ったが、そのときでさえもういい席はほとんど売り切れていた。
桂雀三郎の高座は米朝事務所のウェブサイトで追跡できるが、柳家小三治の落語会はどうやって見つければいいのかなかなかむずかしい。いままでのところ、たまたまみつけているだけである。
ただ、あのホールは落語向きではなかったな。後方にだんだんせりあがっていく客席で、高座を見下ろす感じになるのはあまりよろしくない。勝手な想像だが、噺家もやりにくいだろうと思う。やっぱり昔のサンケイホールみたいに舞台が高くなっていて、後方からも舞台を見上げる形になっている方が落語を聴いているという感じがする。
小三治師は
「たいした話をするわけじゃないんで、何もこんなに集まってもらわなくてもよかったんですよ」
と。
「野ざらし
「一眼国」
の二席。
「野ざらし」は、上方で言う「骨つり」。「一眼国」は始めて聴いた。
「野ざらし」のまくらは長かったねぇ。
地デジとフランク永井の話。
これがうわさに聞く小三治師の「まくら」であるかと感慨もひとしおであった。
前座は
柳亭こみちという「女流」噺家でねたは「元犬」。
女性で噺家というのはなかなかむずかしいらしくてですね、あまり、大成した人はいない。吾妻ひな子くらいでしょうか。桂花枝とかもいるけど。茨の道ですよ。
柳家三之助は「ちはやふる」。
来年の3月に真打昇進がきまったそうだ。