桂雀三郎

knockeye2009-03-27

桂雀三郎が30日間連続落語会というのをやっている。楽日の三月三十日に還暦を迎えることにちなんで、30日間一日二席ずつ計60席で満願成就。
これ関西に住んでたら絶対行ってる。米朝事務所のサイトをこまめにチェックしておけばよかった。早くに知っていれば、万障くり合わせて何とか駆けつけたのだけれど、今からじゃチケットもとれますまい。
それにしてもとても還暦には見えない。ポニーテールの髪型(頭頂部はスキンだが)に加えて、枝雀の二番弟子ということも年齢を勘違いさせる要素のひとつだろう。桂枝雀はそもそも年齢不詳な感じがあった上に、こちらの記憶の中では歳をとらないのだから。生きていたら枝雀は今何歳なのだろうか。
今、Wikiで調べてみた。生きていたら喜寿のようだ。しかも、享年59だから、雀三郎は今度の楽日で師匠の歳を追い越すことになる。きっとその意味もあるのだろう。
横浜にぎわい座春風亭昇太との二人会で、新作の「神頼み〜恋愛編」で大爆笑をとった後「三十石」で九時まで引っ張ってしまい、次の昇太の噺が終わったときは多分九時半を回っていたと思う。ふつう落語会は九時に終るならいなので、ちょっとざわっとした感じはあった。横浜は昇太のホームだからね。
桂雀三郎は芸の幅の広い噺家で、古典もうまいし新作も面白い。古典のうまさが新作に生きているし、古典を演じるときも古さを感じさせない。中島らもと親交のあった点では桂吉朝とも共通しているが、雀三郎は現に中島らも新作落語を演じている。雀三郎の落語は、新作と古典のあいだに断絶を感じさせない。
内幸町ホールの独演会では
「友達にはそろそろ定年というてるのもいてますけど、わたいらはこれからですさかいな」
といって、笑いをとっていた。
とにかく、長生きしてもらいたいものですよ。ここにあげた人のうち生きているのは雀三郎一人ですからね(昇太をのぞいて)。
ところで、あの独演会に客演していた柳家喜多八小三治の弟子だったようで、映画「小三治」にも出演していた。
朝マックにぶらぶら歩いている途中にホトケノザの群落を見つけた。

こちらはヒメオドリコソウ