2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

歯医者のナショナリズム

歯医者には歯医者独特のナショナリズムがあることに気がついた。 前にもこのブログに書いたが、ひどい歯医者にひっかかっちゃったのだ。ただ、かぶせがとれたのを直してもらいにいっただけなのに、初診の日にいきなり、事前の説明もなく、まったく違う歯を抜…

詩人 吉増剛造展

渋谷の松濤美術館で、「涯(ハ )テノ詩聲(ウタゴエ) 詩人 吉増剛造展」、9月24日まで。 詩人としての吉増剛造はずっと気になっているが、今のところ、歯が立たない。 前にもチラッと書いたが、東京国立近代美術館で開催されていた「声ノマ 全身詩人 吉増…

しりあがり寿 月と劣化 ゆる和 2

月をモチーフにした水墨画はほぼ仙がい(崖の山がない字)。でも、仙がいそのものではなくその解釈なんだと思う。「わび さび ゆる だめ」っていうコンセプトも、《「ウサギは疲れました」》って板絵も、抱一がわざと銀やけした月を描いたように、伝統の解釈…

『〈民主〉と〈愛国〉 戦後日本のナショナリズムと公共性』の感想のそのまたついで

小熊英二の『〈民主〉と〈愛国〉 戦後日本のナショナリズムと公共性』だが、ちょっとした違和感は感じなくもない。 それは、『戦争が遺したもの』という、鶴見俊輔、上野千鶴子、小熊英二の鼎談でもふれられていたが、吉本隆明についての評価が辛い、と上野…

竹久夢二の生家

ちょっとしたついでに竹久夢二の生家を訪ねた。 岡山らしく葡萄棚があった。当時からあったはずはないが、竹久夢二のキッチュな感じに似合ってるかも。 この生家は、夜逃げ同然に出る時に、近くの造り酒屋に売ったのだそうだ。近くに、東京にあった夢二のア…

五山の送り火

今年は盆休みの日程の具合が良くて、五山の送り火の日に関西にいたので、こんなことは滅多になかろうとカメラを持って出かけた。 先に京都国立博物館に立ち寄った。先に書いた通り、ここは東京国立博物館と違い、撮影不可なので紹介できないが、昔の建物が改…

『《民主》と《愛国》 戦後日本のナショナリズムと公共性』

〈民主〉と〈愛国〉―戦後日本のナショナリズムと公共性作者: 小熊英二出版社/メーカー: 新曜社発売日: 2002/11/01メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 243回この商品を含むブログ (340件) を見る 今年のお盆休みは長かったので、読もうと思いつつ、そのまま…

フェルメールのリクリエイト展

横浜そごう美術館で、フェルメールのリクリエイト展。これは、何年か前、たしか銀座でもあったやつ。フェルメール・フリークの福岡伸一が企画したもので、世界で確認されているフェルメールの油彩画37点すべてを、現在の技術の粋を極めて複製したもので一覧…

鳩山由紀夫の沖縄県知事選立候補について

鳩山由紀夫元首相が翁長雄志沖縄県知事の告別式に参列し、「自分の力と決意が強ければ米国にものを言えた。それができなかったことは今でも県民に申し訳ないと思っている」と言った。 http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/298429 沖縄の米軍基地移転を…

『カメラを止めるな!』

『カメラを止めるな!』は、最初にフライヤーを目にした時から、これはたぶん面白いんだろうなと思ったけど、同時に、その面白さの質ももう分かるって気がした。だって、低予算で、無名の監督が、無名な役者を使って映画を撮るとなったら、アイデア勝負でシ…

縄文、ミケランジェロ

ミケランジェロ展については、ミケランジェロの展覧会を日本でやるのが無茶だと思った。 今回展示されている《ダヴィデ=アポロ》は、ミケランジェロがフィレンツエを脱出する頃に造っていた未完品で、肩に担いでいるのが矢筒か投石器か分からないのでアポロ…

藤田嗣治と戦後民主主義のはじまり

この頃は上野には土曜日に行くようにしている。東京国立博物館と国立西洋美術館は、午後九時まで開館しているので、このところのように暑い日なら日ざかりを避けて、たとえばこの日なんかだと、午後4時ごろから東京都美術館で藤田嗣治を観た後、軽く夕食をと…

オウムの時代、ネトウヨの時代、日本会議の時代

オウムの死刑囚が13人(だったっけ?)立て続けに死刑執行された。 これについての世間の反応を見ていると、ま、どうでもいいって感じだ。私自身も、ああそう、くらい。 たぶん、かれらが余りにも異質に見えるからだろう。 日本という国は、「均質幻想」に毒…

濱田庄司展

先月、世田谷美術館に濱田庄司展を訪ねた時の写真。見ていただいて分かるとおり、おそろしく暑い日だった。 濱田庄司の名前は、柳宗悦とか、バーナード・リーチとか、棟方志功とかの名前とともに思い出す名前だと思う。柳宗悦の「民藝」という問いかけは、わ…

暑いからコットで寝なさいっつの!

記録的猛暑が続いている。 死にそうに暑いって半分冗談のつもりで言いつつ、あれ、これもしかしたらほんとに死ぬかもと、内心不安になるくらい暑い。 昼間はエアコンを効かせるとして、夜の寝苦しさはどうやり過ごしてらっしゃるでしょうか?。 私はこれは昔…

巨匠たちのクレパス画展

東郷青児記念美術館で「巨匠たちのクレパス画展」。 クレヨンとクレパスがどう違うのかさえ、知らなかったし、そもそも違うことすら知らなかったが、クレパスってのは、クレヨンとパステルの良いところを併せ持つ、大阪の商人が開発した画材なのだそうだ。 …