負け犬?

最近、負け犬という言葉は、30代、未婚の働く女性をさすらしい。いまや私みたいな男性は、負け犬にさえ入れてもらえない。「そういう言葉があるらしい」ことには、うっすら気が付いていた。この「はてな」でも、「負け犬の対義語は『勝ち犬』でしょうか?」みたいな質問が届いたので、「その対義語は『天狗』です」と答えておいた。だいたい「勝ち犬」なんて日本語はない。だが、「負け犬」「勝ち犬」ということが、女性の間で、今言われているらしい。

そういう情報は、アンアンのモデルとか、カリスマ主婦とかと一緒で、一般男性の耳には入らない。それが、ちらほら耳にはいるようになったということは、女性の間では、かなり浸透しているのだろう。しかし、女性のカルチャーには、首をかしげさせられるものがあって、その背景が理解できるのはずっと後になってからか、全く理解できないかという場合が多い。たとえば冬ソナブームとか。

ちょっと前には、「やまんば」とかいたけど、あれは何だったのか?ずっと前には、「お立ち台ギャル」とかいたし、「オヤジギャル」とかいうのもいた。男としてはいちいち合わせちゃいられないので、無視することになるのだが、それはそれでいいらしくて、あれはあくまで「女の世界の話」であるようで、「男は口出しするんじゃねぇ!」ということらしい。

今度の「負け犬」はしかし、「結婚できない」という要素が含まれているので、男も一枚噛まざるをえない。それで、今日も福山雅治の「魂のラジオ」で取り上げていた。どうも引っかかるのは、結婚できないに関して「男が頼りない」っていう意見なのだけれど、これこそ、ホントに首をかしげてしまう。男が頼りないか、頼もしいかは、とりあえずおいといて、はなっから「頼る」つもりでかかられては、恋愛になるはずがない。それに、女性は自立のためにこの何十年か頑張ってきたはずで、それは、いいかえれば「男に頼らないため」の努力だったはずだ。それなのに、いまになって「頼もしい」「頼りない」の二元論で、男を論じられても困ってしまう。頼りたくなかったんじゃねぇのか?

だけどどうなんだろう?もしかしたら、彼女らの中で、ジェンダーとセックスがうまく統合できていないのかも知れない。つまり、性幻想の中では、自分は何もできない深窓の令嬢で、男は前世紀の遺物めいたマッチョなのに、現実社会では、自分は、バリバリのキャリアウーマンで、男は自分より仕事がとろい、となると、自分が結婚できないのは「男が頼りない」から。となる。夜毎の妄想に出てくるような男がいない、というわけだ。

しかし、これはあくまで仮説だなぁ。女が何を考えているか?正直言って、全く理解できない。