朝日新聞の自画像

knockeye2014-11-04

 慰安婦問題のもうひとつの側面は、安倍晋三朝日新聞の確執だ。それは、岸信介全共闘世代の代理戦争としての側面だ。
 このところ、あちこちで目にする論評に、「吉田証言は、専門家の間では嘘だとわかっていた。」というのがある。専門家でない私としては、「だから?」のひとこと。
 「専門家の仲間内ではウソだと分かってるから、素人向けにはウソのまま放置しといたけど、いいじゃん」っていう考え方には怒りを覚える。よくそれで「じゃあなりすと」つうの、名乗って恥ずかしくないものだ。
 しかし、朝日新聞が、吉田清治のウソ(この清治という名前もウソらしいが)にとびついて、しかも、それを30年余も放置した、その病的心理のひとつには、彼が、戦時中、厚生省の役人だったという点があっただろう。それはつまり、彼が岸信介の部下だったということで、その点を強調すれば、済州島での「慰安婦狩り」は、岸信介の責任だったと言えるからだ。
 要するに、60年安保というちゃちな革命ごっこの生き残り連中が朝日新聞にたむろして、その頃の恨みつらみを晴らしたい一心で、あることないこと書き連ねて、恥の上塗りをしたわけだ。
 そして、そういうことをさして「リベラル」と称しているわけだ。
 つまり、慰安婦問題とは、全共闘世代という、自意識過剰連中の妄想の尻ぬぐいを、その後の世代がさせられている、と、一言で言えば、そうとも言えるわけだ。
 そして前にも書いたけれど、全共闘の男たち自身が、同士の女性たちを「公衆便所」と、戦時中の慰安婦とおなじ呼称で呼んで、バリケードの裏で寝ていたのである。
 慰安婦問題とはつまり、朝日新聞の記者たちの自画像なのかもしれない。