なかぞらのいづこより

なかぞらのいづこより吹きくる風ならむ
ひそやかに音変るひねもすの風の潮や
 
とか、 
冒頭いきなり詩の引用から始めたりできるのもブログのよいところ。日常生活でやりはじめるともうあぶない。しかしながら愛唱する詩の一節などは、ときおり口をついて出ないこともない。ということは、そろそろあぶないのか。そろそろあぶない刑事か。
「なかぞらのいづこより吹きくる風ならむ」
今日は一日中湿った暖かい風が吹いていた。コソコソ音を立てて枯葉が駐車場の地べたを這っていった。チョコが投売りされる時間帯になってもネックウォーマーが暑苦しく感じられたほど。どうも春が来るらしいじゃないの!
予感だけでも春はうれしい。ヴァギナディスプレーとともに春の歌を集めて寿ぎたい。たとえばこんなのはどうだろう。

とまれ喜びが今日に住む
若い陽の心のままに
食卓や銃や
神さえも知らぬ間に
 
空の青さを見つめていると
私に帰るところがあるような気がする
だが雲を通ってきた明るさは
もはや空へは帰っていかない
 
空を陽にすかしていると
無のもつ色が美しい