2014-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「青天の霹靂」

ウディ・アレンの「ブルー・ジャスミン」に続いて、‘ブルー’つながりなのだけれど、「青天の霹靂」は、「ミッドナイト・イン・パリ」と同じく、タイムスリップものなのだった。しかも、自分の両親に会うという設定は、「異人たちとの夏」も思わせる。風間杜…

「ブルー・ジャスミン」

「ブルー・ジャスミン」と、テネシー・ウィリアムスの「欲望という名の電車」の関連性については、みんな言うみたい。小林信彦も週刊文春に書いていた。 「欲望という名の電車」は大学の講義で習ったと思う。つまり、それはそうとう昔のお話なんだけれど、そ…

感情の問題

このところ、このブログに、‘川田文子’‘松本栄好’のキーワードにひっかかって来る人が増えている(といっても、もちろんたいした数じゃないけれど)。 それで、‘どんなこと書いたかな’と思って、読み直してみたけど、言いたい放題書いてるけど、思ってたほど…

神々はもはやなく

マルグリット・ユルスナールが、フロベールの書簡集のなかに見いだした、忘れがたい一句、 「キケロからマルクス・アウレリウスまでのあいだ、神々はもはやなく、キリストはいまだない、ひとり人間のみが在る比類なき時期があった」。 先日のポール・マッカ…

バルテュス展

バルテュス展は、ずっと行く気満々だったけど、場所が上野ですから、うっかり寝坊した日は断念せざるえない。絵が好きな人にかぎっていえば、上野の集客力は、渋谷、原宿を軽く凌駕している。 4月19日に始まって、5週間たちましたってところで、すでに図…

「グッド・イヴニング・ニューヨーク・シティ」

「ニューヨーク・アニバーサリーライブ」の第一弾、ポール・マッカートニーの「グッド・イヴニング・ニューヨーク・シティ」に行ってきました。 2009年、シィティ・スタジアムのこけら落としとして行われた、ポール・マッカートニーのライヴなんだけれど…

憲法解釈見直しについて

北方四島なんてどうでもいいから、さっさとロシアと親交をむすべとずっといってきたけれど、わたしがそんなこといっても何にもならないのは、そりゃまあいうまでもない。 今度のクリミアについての日本の態度には、ロシアもほとほと業を煮やしたらしく、とう…

片山祐輔=スノーデン説

ま、うすうすわかってたんですけどね。だけど、それは云わないし、書かないんだ、こんなブログでも。 片山さんが逮捕されたときに、2ちゃんねるの元管理人西村さんが、SPA!のコラムで、‘警察が逮捕にむかう何時間も前に、その情報をマスコミがリークし…

超絶技巧!明治工芸の粋

アートとクラフト、芸術と工芸、という区別にどんな意味があったのか、知らないけど、ともかく、仮にでもそういう区別を設けてみた価値観にとらわれたために、江戸から明治への、大きな時代の変動期に花咲いた、これらの‘超絶技巧’を私たちはむざむざ見逃し…

「チョコレートドーナツ」

「チョコレートドーナツ」は、じわじわ話題になって、今は、ヒットしているといっていい状況みたい。 みなとみらいの109シネマズに観にいったんだけど、最初はつらかった。というか、いつのまにか眉をしかめているのにきづいて、暗がりの中なんだけど、意…

マルセル・ブロータースから始める

東京国立近代美術館(竹橋にあるやつ、代々木上原で乗り換えるまで、頭の中では清澄白河に行く感じになってた)に「映画をめぐる美術 マルセル・ブロータースから始める」を観にいった。 他の人のブログなどを読んでも、また、今までの映像作品を観た経験か…

『水死』

水死 (講談社文庫)作者: 大江健三郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/01/15メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見る 今回の帰阪には、タブレットを携行したわけだけれど、そうなるとやはり、電子書籍は便利。荷物がかさばらないのだし。 大…

関西の美術巡り

関西に帰っている間に、神戸市立博物館、白鶴美術館、香雪美術館、横尾忠則現代美術館、兵庫県立美術館に行った。 神戸市立博物館はボストン美術館所蔵の北斎展。ただ、北斎に関しては、観まくっているので、諸国瀧廻りも富嶽三十六景も全品観ているし、さす…

上原と松坂

今年のゴールデンウイークは、カレンダーが悪くて休みが短かった。個人的には、これは昔からだけど、ゴールデンウイークにさしたる思い入れがないが、このところ、毎年、帰阪することにしているので、あんまり短いと体力的に応える。 こっちではテレビを観る…

『招く女たち』

招く女たち (ブルックナー・コレクション)作者: アニータブルックナー,Anita Brookner,小野寺健出版社/メーカー: 晶文社発売日: 1996/11メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見る アニータ・ブルックナー『招く女たち』を読んだ。原…

松本栄好証言の私にとっての重要性

神奈川新聞に載っていた、相模原の元牧師、松本栄好氏の慰安婦に関する証言は、そんなに話題にならなかったようなのは、正直言って、慰安婦についての議論は、このところ、手が尽きたという感じがあって、定番の詰め将棋とか、はやりすぎた怪談のオチとかと…