変な夢、ライダーハウスルール

萩原朔太郎に「疲れた魂は夜をよく眠る」という一節があるけれど、寝過ぎた日、私はこれを自分へのいいわけにする。先週末は異様によく寝た。日記も書かず、BBSのレスもさぼって、ひたすら寝ていた。これは、ひとつには、ガソリンの匂いにやられたせいだ。まず、コックのドレンをはずして、いつもは灯油を入れているポリタンクに、タンクのガソリンをあけ、ストレーナーを掃除して、コックを戻し、そしてまたガソリンをタンクに注ぎ入れたわけだけれど、この時、ポリタンクのキャップがちゃんと閉まっていなくて、フリースの袖をしとどに濡らしたわけだった。しばらくして着替えたのはよいが、ベッドの脇に脱ぎっぱなしにしていて、何か気持ち悪いなぁと原因をたぐっていくと、どうもそいつの匂いらしかった。しかし、やたら眠ったのは、それだけともいえない。

朝には、変な夢を見た。何かを買って、十円玉でおつりをもらった。その十円玉のひとつが、珍しい十円玉で、ちょっとラッキーな気分。でも、よく見るとその十円玉はかなり変わっていて、精巧な玄武の彫刻がコインの円に沿って乗っている。浮き彫りではなく、十円玉の上に足を踏ん張っている形。実際に乗っている気がして、ちょっと振り落とそうとしてみた。しかし落ちる様子がないので、そういう意匠であるようだ。コインとしては使いにくそうだと思った。縁に番号がふってあった。3,8,・・・あと、3桁か4桁。

このところ、変な夢を見る。何日か前にも、全く見知らぬ人が夢に出てきた。だいたい夢というのは、意識が眠っている間の記憶の整理みたいなものであるはずだから、全く知らない人って、滅多に出てこないのではないか?この人、人違いしてるんじゃないの?と思ったくらいだ。そのくせ、人のことを見透かしたようなことを言ったのである。何を言ったかは忘れてしまった。

思い出してみれば、私が河合隼雄を最初に読んだのは『明恵 夢を生きる』
明恵 夢を生きる (講談社+α文庫)
だったかも知れない。あれは、面白かった。