2012-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「リンカーン弁護士」

ららぽーと横浜の映画館で「リンカーン弁護士」。 昨日の「ダークナイト ライジング」がごてごてのゴシックだったのと対称的に、こちらはハードボイルド。個人的にはこのほうが体質に合うかも。 ‘NTGUILTY’というナンバープレートをつけたリンカーン…

「ダークナイト ライジング」

「ダークナイト」を観た時にも思ったけれど、やっぱりバットマンは戦前のコミック。鉄腕アトムよりはるかに古い。それを現代、あるいは近未来に舞台を移し替えても、世界観の古さはどうしようもない。 たとえば、執事、たとえば、孤児。オリバー・ツイストと…

鯰絵とボードレール、キキ・ド・モンパルナス

横須賀でストラスブール美術館展を観た後、横須賀線で鎌倉にまわって、神奈川県立近代美術館で「鯰絵とボードレール」という展覧会。 2008年に亡くなった気谷誠という人のコレクションが、奥さんから寄贈されたので、その追善供養といった意味合いかと思う。…

イチロー電撃移籍

イチローがヤンキースに電撃移籍したのだけれど、それは、マリナーズの本拠地セーフコーフィールドでのヤンキース戦直前まで、ファンもチームメートも誰も知らなかったらしい。 このイチローの流儀が、ファンやチームに対する感謝と敬意の表現であることは充…

「菅元首相は日本を救った」

細野豪志が、東京電力に乗り込んだ菅直人について「日本を救ったと思っている」と証言したことがあきらかになって話題になっている。 原発事故について、官邸がシステムとしてうまく機能しなかったのは事実だと思うし、その官邸のトップとして、菅直人の責任…

ストラスブール美術館展

関東地方のこの夏は天候不順で、きのうの横浜は長袖の人がほとんどだった。私も長袖のシャツにジャケットを重ねていたが、それでもちょっと薄ら寒い。 きょう横須賀美術館に出掛ける気になったのは、その寒さも理由のひとつ。というのは、あの美術館は、「水…

「ピナ・バウシュ 夢の教室」

ジャック&ベティで「ピナ・バウシュ 夢の教室」。あそこの支配人にはもう顔を憶えられているかもな。あの映画館は、椅子の背もたれが破れて中綿が出てるくらいは、とりあえず平気なのがえらい。 番組もよくて、みようかなぁ、どうしようかなぁとぐずぐずし…

「崖っぷちの男」

すごいひさしぶりにレイトショーで映画を観た。「崖っぷちの男」。小林信彦が週刊文春で取り上げていたので、週末にでも観ようかと思っていたのだけれど、TOHOシネマ海老名の上映スケジュールでは、この週末、すでにレイトショーしかないので、じゃあ、…

アラブ・エクスプレス展

まだ月曜日の続き。森美術館のアラブ・エクスプレス展についてもうすこし。 アラブの現代美術というくくりで紹介されている今回の展覧会だったが、全体として、知的ななかにも、どこか諧謔味、皮肉、おかしみを感じさせる作品が多かったように思う。 たとえ…

「グラッフリーター刀牙」

この日はわたしもひとなみに三連休だったので、どうしようかとおもったけど、あのままむざむざ背中をみせるのも悔しい気がして、「グラッフリーター刀牙」にリベンジ。 この映画は、スカイツリーを最初にフィーチャーした映画なのかも。ただし、スカイツリー…

奈良美智展

昨日の続き。 というわけで、急遽、「グラッフリーター刀牙」が観られなくなってしまったので、Bプランに変更。東横線でみなとみらいへ。奈良美智展が開かれている横浜美術館へ。「君や 僕に ちょっと似ている」も、実はこの週末が初日で、なかなかの入りだ…

「クレージーホース・パリ」

14日はTOHOシネマズデーだった。今にして思えば、1日が日曜日なら14日は土曜なので、1日に、「きっとここが帰る場所」と「クレージーホース・パリ」を観て、14日に「ラム・ダイアリー」を観ればよかった。 別に嘆くほどのことじゃないんだけど、…

補遺

二枚舌という記事に‘補遺'を書かなければならないとは思わなかったが、今日も今日、「消費税反対は公認せず」は一般論だったと野田首相が国会答弁した。 小泉純一郎が郵政選挙で用いた手法のまねだが、まったく状況が読めていない。消費税増税は賛成する議員…

二枚舌

小沢新党の旗揚げにあわせるように、野田政権は‘新成長戦略’なるものを発表したが、いまさらいうまでもなく、全編これ官僚の作文である。民主党は‘政治主導’をかかげて政権交代を果たしたはずだったが、‘国家戦略局’に格上げされるはずだった‘国家戦略室’は…

『戦後詩史論』

戦後詩史論 (思潮ライブラリー 名著名詩選復刊)作者: 吉本隆明出版社/メーカー: 思潮社発売日: 2005/05メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (6件) を見る 五百万円の持参金付の女房をもらったとて 貧乏人の僕がどうなるものか ピアノを買っ…

バーナード・リーチ展、平澤熊一展

『文学全集を立ちあげる』という本の中で、丸谷才一が‘柳宗悦で一巻にしてもいい’と言っていたのをなんとなく思い出しながら、日本民藝館にバーナード・リーチ展を観にいった。 バーナード・リーチという英国人陶芸家と日本の陶芸との関係は、たとえば、エッ…

「ある家族の会話」、「持ち重りする薔薇の花」

ある家族の会話 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)作者: ナタリアギンズブルグ,Natalia Ginzburg,須賀敦子出版社/メーカー: 白水社発売日: 1997/10/01メディア: 新書購入: 1人 クリック: 17回この商品を含むブログ (35件) を見る ナタリア・ギンズブルグの『あ…

「ラム・ダイアリー」もういちど

小林信彦の連載があるので、週刊文春を購読している。 で、そのついでに、いろいろなネタを拾ってしまうわけだが、今回の映画評に、先週見た「ラム・ダイアリー」が取り上げられていて、おすぎ(映画評論家)が、‘何か起こるか期待しながら見たけど肩すかし…

vinyl record と、テレビ離れと、デモについて

なぜか週刊アスキーに大槻ケンヂが連載を持っている。「〜40代で向き合う、人生の宿題〜」というサブタイトルで、毎回、ロートルのロッカーたちをゲストに迎え、来し方行く末、在りし日のことどもなど対談しているわけだが、今回のゲストはJUN SKY …

小沢一郎離党

小沢一郎が離党した。 まぁ、これは、そりゃそうだろっていう話なので、「党に残って再生に・・・」みたいなことよくいえたものだ。もちろん、それを地でいっている鳩山由紀夫という人もいて、もともと影が薄いので批判されないが、この人こそ、はっきりと「…

「きっとここが帰る場所」、「ラムダイアリー」

渋谷へ向かう電車の中で、アントニオ・タブッキの『インド夜想曲』を読み終えた。 わりあいと短いものなので、須賀敦子の訳者あとがきを読み終えてもまだ余裕があった。 ・・・このような言語能力にめぐまれた作家は、ある意味で複数の<人格>をもつことも…