2017-01-01から1年間の記事一覧

西大寺展

あべのハルカスの美術館に「西大寺展」を観に行った。これは実は、三井記念美術館でやっていたのだけれど、「西大寺って・・・」という気分になるわけ、関西人としては。そういうわけで、通りかかっても無視していたのだけれど、雑誌でみうらじゅんの紹介記…

地獄極楽への扉 源信

奈良国立博物館で開催されている、源信僧都1000年忌の展覧会に出かけた。 源信僧都は、浄土真宗においても、龍樹菩薩、天親菩薩、曇鸞大師、善導大師、道綽禅師、法然上人とならび、七高僧といわれる先達である。が、一般的には、中国でむしろ有名であるとも…

奇妙なイベントだった

加計問題ってのは、奇妙なイベントだった。 愛媛に獣医学科をつくりますって話が、どっちにどう転んだってスキャンダルになるだろうか?。しかし、事実として、それがここ何ヶ月か日本の政治報道のトップイシューだった。奇妙な話だ。 何度も書いてきたよう…

『ジュリエット』

ジュリエット (新潮クレスト・ブックス)作者: アリスマンロー,Alice Munro,小竹由美子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2016/10/31メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る 日曜はあまりの暑さに外出を断念して、終日、本を読んでいた。あとで聞く…

「彼女の人生は間違いじゃない」

佐藤琢磨がインディ500で優勝したときのコメントに「日本もまだまだ復興途上なので」とあって虚を突かれた。 あれだけの津波と相次ぐ自然災害、収拾のめども立たない原発事故から、いつの間にか目を背けようとしているってことに気づかざるえなかった。 しか…

「DON’T BLINK ロバート・フランクの写した時代」

つい書き忘れてたけど、ロバート・フランクのドキュメンタリー「DON'T BLINK」を、今月の初めに観た。 ローラ・イスラエルてふロバート・フランクとは気心が知れた映像作家が、こういうのを作りたいってオファーした。で、「いいよ」って、スイッチが入った…

行政を歪めるのは天下りであり、天下りを岩盤規制が守っている

加計問題について、郷原信郎と高橋洋一が論戦したらしく、それについて、郷原信郎のブログに、異例の長文が投稿されている。 しかし、長文は理論の脆さの証明でもある。彼の意見が正しいか、間違いかはともかく、いずれにせよ微妙な問題にすぎないことを暴露…

萱野稔人の共謀罪についての発言

萱野稔人のインタビューに、共謀罪についての発言があった。それによると、「国際組織犯罪防止条約」という国際条約があって、この国際条約に入るには、共謀罪を作る必要があるそうだ。 当時の報道では「共謀罪がないとオリンピックもできない」といった安倍…

芸人が「表現の自由」を言う違和感

「表現の自由」ってことを芸人が口にするのは、たぶん馬鹿げている。「表現の自由」は、もちろん憲法で保証されている。他のありとあらゆる自由も認められている。しかし、現実の社会は不自由なことだらけ。だから、笑いが芸として存在できる。 その本音と建…

「甘き人生」

この三連休はひどい暑さだった。どこかに出かけるより、窓を開け放った部屋でウトウトしている方が正しい過ごしかただろうが、きのうはとりあえず映画一本だけ観て帰った。 今日こそ、どこへも出かけないつもりでいたが、渋谷のユーロスペースに「甘き人生」…

「グッド・ウィル・ハンティング」

TOHOシネマズでは、午前十時の映画祭つって、過去の名作を結構格安で上映している。いま、「グッド・ウィル・ハンティング」がかかってる。「マンチェスター・バイ・ザ・シー」の余韻で観に行った。 「マンチェスター・バイ・ザ・シー」では製作だったマット…

「22年目の告白」、「忍びの国」

「22年目の告白」と「忍びの国」を観た。 「22年目の告白」の方は、すごく面白かったけど、韓国映画のリメイクだそうだから、評価どうこうってことにはならないと思うけど、面白い映画をリメイクして悲惨なことになる場合もあるわけだから、その意味では、こ…

マスコミはなぜ反法治国家の側につくのか?

加計問題の閉会中審査ってのが始まってるけど、何度も言うように、この問題をめぐる報道の論点は全くおかしい。 加計学園の獣医学科新設を決めたのは、前川某なのである。これが、彼が加計学園に「決めなかった」で、クビにされた、というなら、一連の告発も…

高畑勲がつくるいわさきちひろ展、奈良美智がつくる茂田井武展

上井草のちひろ美術館で「高畑勲がつくるちひろ展」と「奈良美智がつくる茂田井武展」。 いわさきちひろって人はとにかく絵がうまい。っていうと、褒めてるように聞こえない今日この頃だが、いわさきちひろくらい世の中に出回っている絵の、実物を見たときに…

「戦争・版に刻む記憶」、「写狂老人A」

町田市立国際版画美術館で、「戦争・版に刻む記憶」展が始まっている。7月23日までと会期が短いのが残念。 ジャック・カロが三十年戦争を描いた『戦争の惨禍』、ゴヤが半島戦争を描いた『戦争の惨禍』、そして、オットー・ディックスが第一次大戦を描いた『…

「ハクソー・リッジ」

メル・ギブソンの「ハクソー・リッジ」に関しては、井筒和幸が、「‘わしが助けたるから、バンバン戦え’って言ってるように見えたわ。反戦映画やないね」と書いていた。言ってる意味は分からんではない。最後に宙づりになりつつ至福の表情を浮かべていてはい…

「写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと」

本厚木の映画.comシネマで、「写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと」を観た。 タイトルから想像するようなぬるい感じではない。「急がない人生」というけど、「急がない」も何も、この人にこれ以外の生き方ができたとも思えない。 展覧会…

シビリアンコントロールを手放すことに疑問を感じないのか?

「面従腹背」と官僚がいうとき、それは、シビリアンコントロールを平然と蹂躙する宣言なんです。それを、マスコミが誉めそやして祭り上げるなんて事があっていいんでしょうか?。 そもそも、第二次世界大戦で国を滅ぼすことになった最初のきっかけは、天皇の…

アルベルト・ジャコメッティ

国立新美術館で開催されているジャコメッティの展覧会を観に行った。ジャコメッティの三大コレクションのひとつ、マーグ・コレクションを中心に展示しているようだ。 ジャコメッティの名前を聞くと、わたしにはほぼ条件反射のように思い出すイメージがある。…

エマニュエル・トッドの『世界の多様性』

世界の多様性 家族構造と近代性作者: エマニュエル・トッド,荻野文隆出版社/メーカー: 藤原書店発売日: 2008/09/20メディア: 単行本 クリック: 25回この商品を含むブログ (15件) を見る 今更ながら、エマニュエル・トッドの『第三惑星 家族構造とイデオロギ…

「ゴールド」「ローガン」「20センチュリー・ウーマン」など

「ゴールド」、「ローガン」、「20センチュリー・ウーマン」、「おじいちゃんはデブゴン」、「ドッグ・イート・ドッグ」も観たけど、まだブログに書いていなかったので。 「マンチェスター・バイ・ザ・シー」、「セールスマン」をまだ観てない人は、個人的…

ヨコオ・ワールド・ツアー、HANGA JUNGLE

町田国際版画美術館で、横尾忠則の「HANGA JUNGLE」を観た。これは、もうすぐ、神戸の横尾忠則現代美術館に巡回するそうである。 書き逃していたけど、GWに帰省したときに横尾忠則現代美術館で開催中の「ヨコオ・ワールド・ツアー」も観た。それで、その話を…

レイプ事件をもみ消す警察に「共謀罪」を任せていいのか?

いわゆる「共謀罪」、犯罪を計画段階で処罰する「テロ等準備罪」を新設する改正組織犯罪処罰法が、15日参院本会議で可決、成立した。 この法案の問題は、犯罪の事実がなくても「犯罪の計画」だけで逮捕できることだ。日本の司法は有罪率99.9%である。「犯罪…

「セールスマン」、ソウル・ライター

前後してしまったけど、土曜日には、渋谷のBunkamura ル・シネマで「セールスマン」を観たんだった。なんか、私が観た前の回には、主演女優のタラネ・アリドゥスティが舞台挨拶をしたそうで、予約の段階で満席だった。 この映画を撮ったアスガー・ファルハー…

官僚が「面従腹背」で「立憲主義」が成立するのか?

こないだまで「立憲主義」云々言ってたマスコミが「面従腹背」を宣言した元事務次官を褒め称えている。官僚が「面従腹背」で「立憲主義」が成立するか?。完全に狂っている。 加計学園をめぐる問題は、重箱の隅に顔を埋める状態になっている。なんか、加計学…

「サクロモンテの丘」、「世界でいちばん美しい村」

アミュー厚木の映画館で「サクロモンテの丘 ロマの洞窟フラメンコ」と「世界でいちばん美しい村」。 両方ともドキュメンタリーなのに、音楽に充ちている。まあ、「サクロモンテの丘」の方は、フラメンコをめぐる追想だから当然としても、「世界でいちばん美…

抜け駆けのススメ

中国、ロシア、韓国で、北朝鮮に対する懐柔策が動き出しているようだ。 中ロ、北朝鮮支援を継続 制裁の実効性薄まる懸念 (写真=AP) :日本経済新聞 北朝鮮との民間接触を許可 韓国・文政権、人道支援団体に :日本経済新聞 以下、「それ見たことか」的な…

昨日の話、もう一回言おうか?

昨日の話をもう一度繰り返すけど、加計学園つう学校が、獣医学科を作りたいっつうなら、作りゃいいじゃん。 それを、これといった根拠もないのに、作らせない文科省の方がオカシイじゃん。だから、現に、許可が下りた訳じゃないですか。 その時に、総理の意…

役人が総理の意向に沿うのはあたりまえ

日本はつくづく官僚支配の国だと思う。あの前川喜平という元文科省事務次官がまるで英雄扱いされているが、あれは、事務次官という、省庁のトップの立場であるにも関わらず、天下りの口利きをしていた人なのだ。国民の利益を蔑ろにして、国政を歪めていたの…

警察の暴走が止まらないリンク集

【レイプ告白】「あの夜、なにがあったのか」詩織さんと山口氏 それぞれに聞いた 何度も書いてきたことだが、わたしは松本サリン事件のときに全国紙を読むことをやめた。これについては本当に正しい判断だったなと思うことばかりなのだけれど、今回もまた、…