『特選 吉朝庵』

注文していた吉朝のDVDが届いた。
中身は、「天災」と「蛸芝居」だった。もう一席くらい入れておいてもらいたかった気がするが、第二弾、第三弾と小出しにするつもりなら、それはそれでいい。配本してもらいたいくらいだ。一巻でおしまいだと寂しすぎる。「蛸芝居」は、読売テレビで深夜放送していた「平成紅梅亭」がソース。これは見ているし、古いビデオを引っ掻き回せばあるかもしれない。この噺は生でも聞いたが、今回もまた笑ってしまった。
この前、CDで「住吉駕籠」と「かぜうどん」を聞いたが、やっぱりDVDで見たい。「住吉駕籠」は平成紅梅亭で見た記憶があるので、ぜひともDVD化してほしい。
それにしても、落語のまくらって重要な部分だなぁと、あらためて思った。枕の話が今と落語の世界に橋を架けてくれるのだ。吉朝の落語を聴くわたしたちは、いまでは二つの橋を渡らなければならない。これはまあなかなか悲しいものである。
関西に住んでいるころにもっと頻繁に落語を聴きに行っていればよかったと思う。今なら雀三郎さんかなぁ。枝雀さんも吉朝さんも亡くなってしまったので、今聴きたい噺家は雀三郎さんだけですわ。かといって必死に聴くもんじゃないしね、志ん朝師匠じゃないけれど。