2019-01-01から1年間の記事一覧

『ワイルドライフ』を『ウィーアーリトルゾンビーズ』と比べてしまった

ポール・ダノの初監督作品『ワイルドライフ』。 ポール・ダノは、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』、『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』、『グランドフィナーレ』と観ているけれど、どれもすばらしく、その人の初監督作品というのだから、それは見逃せ…

なぞなぞ「選挙前に増税に合意している野党ってなーんだ?」

れいわ新選組が躍進すると思う。現政権と「富の再分配」について明確な対立軸をたてることに成功したから。細かいことはどうでもいい。 悲惨なのは、立憲民主党と国民民主党という旧民主党系の政党で、彼らは、消費税増税について自公両党と「三党合意」して…

松方コレクション展、モダン・ウーマン―フィンランド美術を彩った女性芸術家たち

美しき愚かものたちのタブロー (文春e-book)作者: 原田マハ出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2019/05/31メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る この原田マハの小説は、松方コレクションの顛末を題材にしたものだそうである。 国立西洋美術館、開館…

「民主党の枝野さん」について

ふつう、増税を明言している政権が選挙に勝つなんてことはあり得ない。追い風参考で野党の圧勝になるはずなのである。 ところが、れいわ新選組と共産党は勢いづいていると感じるが、旧民主党の候補者は何やらさえないように感じる。ネットの世界ではダントツ…

令和初の七夕

七夕だというのに、カーディガンを羽織らないといけない。小ぬか雨の一日でした。 このところの冷夏ぎみの肌寒さについて、「『令和』っていう元号のせいじゃないかな」と、無意識に思っている日本人な自分に気づいて面白い。もちろん、そんなことはないんだ…

「遊びの流儀 遊楽図の系譜」 サントリー美術館 おススメの展覧会

キム・カーダシアンが、補正下着のブランドに「KIMONO」とつけようとしたら、なんか言いがかりまがいの抗議が舞い込んだとかで、幸先悪いし、薄気味悪いしで、撤回したという。 しかしながら、日本の和服を「kimono」というのは、そそもそもが英語圏の…

アスガー・ファルハディの『誰もがそれを知っている』観ました

前作『セールスマン』、前々作『別離』が、続けてアカデミー外国語映画賞を受賞したアスガー・ファルハディ監督の最新作。 今回の『誰もがそれを知っている』は、ハビエル・バルデム、ペネロペ・クルスのスペイン出身のアカデミー受賞者ふたりに加えて、アル…

「反社会勢力は見たらわかる」と言ってるバカ

カラテカ入江が直の営業やったら、相手が詐欺師集団だったっていうあの問題について 「反社会勢力の人は見ればわかる」というたぐいの言説がにょきにょき生えてるのだが、それは、見た目で人を判断しろって言ってるのと同じだから。 そもそも、人は見た目で…

大阪G20の見せ場はここだったか

トランプって人はやっぱり頭がいいんだわ。飯島勲が「大阪G20はみものだぜ」と言っていたが、ホントにみものになった。 大阪G20のついでに北朝鮮を電撃訪問した。その一方で、日米安保の廃棄を公言した。 つまり、北朝鮮が核を開発しようが、アメリカ…

国民の右傾化を憂うるみなさんへ

どっちが「ばかげた」年金政策⁉️ 大ブレイク中の動画、まだご覧になってない方はぜひ一度。 pic.twitter.com/9IOpcDj5iC— こちら赤旗日曜版 (@nitiyoutwitt) 2019年6月28日 この動画がツイッターで大ブレイクしてる。 そして、山本太郎のれいわ新撰組が、2…

タンカーやったの、あれ、ボルトンだよ、知ってると思うけど

いま、大阪でG20が開かれてるわけじゃないですか。そのタイミングで発刊された週刊文春に、飯島勲が連載中の記事に「対イランで米国追従はダメ」という記事を書いている。 タンカー攻撃、それから米軍が直ちに千人の増派を決めたって聞いて思い出したのは…

吉本興業はカラテカ入江でなく、社長がやめるべき

吉本興業の社長、バカじゃないの?。いわゆる「ショクナイ」、直の営業やってるタレントいちいちくびにしてたら、所属タレントひとりもいなくなるわ。 だいたい、あんなの局アナでもやってるっての。それに、ラーメン屋でバイトしてるのとどうちがうのよ。本…

「塩田千春展 魂がふるえる」 3次元に増殖する線

≪静けさの中で≫ 森美術館で開かれている「塩田千春展 魂がふるえる」。 ある作品の、キャプションというのかどうか知らないけど、とにかくそれにこう書いてあった。 塩田千春にとっての「線」が「糸」であるのは興味深い。「線」が三次元に存在すれば、それ…

『YUKIGUNI』観ました

『YUKIGUNI』って映画は、どこかの映画館でチラシをみかけて、ぜひ観たいなと思ってたのだけど、どこでやってるのかちょっとわからなかったりするくらい、ポツポツと上映しているみたい。 で、見逃しちゃったなと思ってたのだけれど、金曜日に神奈川…

寝落ちしてAirPodを紛失したら

「iPhoneを探す」で見つけられるのね。 iPhoneで「iPhoneをを探す」を立ち上げる発想がなかったから、しばらく探して出てこないから、諦めかけたんだけど、「iPhoneを探す」で、AirPodsをタップすると、ピピピと鳴るのね。

『僕たちは希望という名の列車に乗った』を観た

こないだ、なんとなく『希望の灯り』を観たら、いがいによかったって話を書いた。あれは、ベルリンの壁が崩壊した直後の旧東ドイツの人たちの話だった。喪失感とほのかな希望。 今回の『僕たちは希望という名の列車に乗った』は、それを遡ることおよそ35年…

「戦後リベラル」と「オールドリベラリスト」について

gendai.ismedia.jp という記事があった。 この国の最近の一部の動きには、「新しい憲法をつくろう」とかいいつつ、そのなかみを聞いてみると、「教育勅語の復活」とか、どこが新しいんだ?!、とかいう、あほらしすぎて暗澹とした気分になる言説もあるのだけ…

『ウィーアーリトルゾンビーズ』観ました

長久允監督の初長編映画『ウィーアーリトルゾンビーズ』が、興行的に成功するかどうか今の時点では未知数だろうけれど(そして、たぶんしないだろうけれど)、この映画が、ある「出現」であることは間違いないと思う。何かが現れたのである。 『ゴジラ』のシ…

クリスチャン・ボルタンスキー Lifetime

クリスチャン・ボルタンスキーの顔は、よくみればまったくフランス人の顔だ。 作品を初めて観たのはワタリウム美術館で、正確なタイトルは忘れたけれど、今回の展覧会で展示されている作品の中の「モニュメント」と題されているシリーズのひとつだったのだろ…

『希望の灯り』

『希望の灯り』 『僕はイエス様が嫌い』を観た前の日に、たまたまこの『希望の灯り』を観た。封切りは、4月なので、もうそろそろ手じまいぎみになってるかもしれない。 ところが、きのう発売の週刊文春の宮藤官九郎のコラムを読んでいたら、宮藤官九郎もち…

わがこころのよくて、ころさぬにはあらず

51歳のひきこもり男が、登戸で小学生たちを殺しまくった事件の翌日に、76歳の元事務次官が44歳のひきこもりの息子を殺した事件について、「わかる、わかる」みたいな反応を示す人がちらほらいるのだが、しかし、51歳のひきこもり男と44歳のひきこ…

亡国の求人

東京国立近代美術館工芸館に「デザインの居場所」っていう展覧会を観にいった。 それはともかく、そのサイトの「国立美術館、事務職員(非常勤)公募」を見て驚いたのでご報告。 それによると、 雇用予定期間は 「2019年8月1日~2020年3月31日 …

『僕はイエス様が嫌い』

『僕はイエス様が嫌い』っていう、たぶん、奥山大史っていう監督のデビュー作なんだと思う。もう、サンセバスチャン国際映画祭で最優秀新人監督賞、ストックホルム映画祭で最優秀撮影賞、マカオ国際映画祭でスペシャルメンション、ダブリン国際映画祭でで最…

『ノモンハンの夏』『相沢事件』

ノモンハンの夏 (文春文庫)作者: 半藤一利出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2001/06/08メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 27回この商品を含むブログ (35件) を見る実録 相沢事件 ---二・二六への導火線作者: 鬼頭春樹出版社/メーカー: 河出書房新社発売日:…

3年前のやまゆり園事件の犯人と同じ主張をしているように聞こえるテレビの人たち

5月28日、登戸で小学生が殺される事件が起きた。 また同日、立川志らくが、登戸の殺人犯について「死にたいなら1人で死んでくれよって。本当にそういう人は。なんで子どもの弱いそういうこところに飛び込んでくるんだ。信じられないですね」とテレビで発…

アレグザンドリア・オカシオ・コルテスと戸別訪問解禁について

アレグザンドリア・オカシオ・コルテス aka AOCについてはご存知かと思う。 バーニー・サンダースの支援を受け、わずか29歳で下院議員に当選。その後、グリーン・ニューディールやMMTなどの提案で旋風を巻き起こしている。 が、私はこの人を当選する前に見…

ニューズウィーク日本版の「百田尚樹現象」と『国姓爺合戦』

Newsweek (ニューズウィーク日本版) 2019年6/4号 特集:百田尚樹現象 / 独占インタビュー 百田尚樹・見城徹(幻冬舎社長)出版社/メーカー: CCCメディアハウス発売日: 2019/05/28メディア: 雑誌この商品を含むブログを見る ニューズウィーク日本版の「百田尚樹…

『ベン・イズ・バック』と登戸殺傷事件

ジュリア・ロバーツとルーカス・ヘッジズが母子を演じる『ベン・イズ・バック』、横浜美術館のひとブロック隣にある「KINOシネマ」という映画館で。「kino」はドイツ語で映画館の意味のはず。伊東静雄に「新世界のキィノー」という詩がある。 ルーカ…

「いだてん」観たいけどな

「いだてん」観たいけど、テレビがないからね。地デジ化と同時にテレビは辞めたので。このブログで時々テレビの話題があるのは、Tverで観てるか、どこか自宅以外で観てる。 「いだてん」は視聴率で苦戦しているらしいけど、脚本の宮藤官九郎は、週刊文春の連…

横浜美術館の「Meet the Collection -アートと人と、美術館」

横浜美術館の「Meet the Collection -アートと人と、美術館」がすごくぜいたく。 開館30周年記念という、ただのコレクション展かと思いきや、美術館のキュレーターさんに加え、束芋(たばいも)、淺井裕介(あさい・ゆうすけ)、今津景(いまづ・けい)、…