2005-01-01から1年間の記事一覧

『星の王子さまの眠る海』

窓辺のマーガレットといえば桂三枝だが、星の王子さまといえばサン=テクジュペリだ。『星の王子さま』を読んだかどうか記憶が定かでないが、『夜間飛行』は北海道ツーリングに持っていった。 第二次大戦末期、偵察飛行に飛び立ったまま消息を絶ったサン=テ…

惜別色々

10日に閉店する書店「丸善」京都河原町店で、売り場の本の上にレモンを置いて立ち去る客が相次いでいる。作家梶井基次郎(1901〜32)の短編小説「檸檬(れもん)」の主人公が京都の丸善の本の上に、近くの果物屋で買ったレモンを置いたのをまねて客…

佐伯祐三

なぜ美術館が好きか分かった。ひと言も口をきかず、ジーッと突っ立っていても、不審者あつかいされないだけでなく、むしろその方が推奨されているからだ。そんな場所は滅多にない。 『プラート美術の至宝展』というのを見に行ったが、おじさんとおばさん二人…

『西ひがし』

金子光晴の三部作の最後『西ひがし』を読んだ。 前の二冊ですっかり森三千代のファンになってしまった私は、単身帰国の途上、またしてもシンガポールあたりで引っかかってしまっている金子光晴にちょっと腹立ったりしてしまう。こういうあたり、いつもながら…

カレンダーの話

来年の話をすると鬼が笑うというが、今更今年のカレンダーを買う訳にもいかず、来年のカレンダーも森下千里に決定した。こういうことを書くと、毎年アイドルのカレンダーを買っているようだが、そうではない。町の本屋なら買わないだろう。紀伊国屋あたりで…

廃車

帰国以来乗っていたウォークスルーバンのミラを廃車にした。 ちょうど引っ越し前にマフラーがぶらんぶらんになったので、錆のういたドアともども修理に出していたが、以来何の音沙汰もない。全然部品が見つからないらしい。もちろん新品に換えればすぐなのだ…

池田さんの帰国

池田さんから、無事帰国したというメールが届いた。自転車で世界を旅している人だ。中国からロシアに入り、最後にリダガ〜ヴァニノの無給油(・・・は自転車だから当たり前)山岳ダート346kmを5泊6日で走破したそうだ。 リドガを出てのんびり走って5…

『ねむれ巴里』

昨日の余勢を駆って『ねむれ巴里』を読んだ。 他人事ながらひりひりする。人が生きている「味」には、それ自体でかなりクセがあって、その上に意味だの主義などを付け加えることは、素材の味を知らない舌の未熟さなのかもしれない。 それにしても森三千代の…

『どくろ杯』

やんやさんがご結婚なさっ「てた」のである。現在完了形なのには驚いてしまった。私は他の人たちと違って独り者なので、ふとモト君のことが頭に浮かんだ。それからそれへと色々なことが思い浮かぶ。大半は個人的なことだ。否応なく人生が動いていくのはいい…

10月なのにひどく暑い。

衣替えというわけではないが、NAPSで冬物のウエアを買った。GOLDWINのカーキ色。ロゴマークも控えめで、ロープロファイルにふさわしい。試着した時点ですでに五年くらい着古した感じだ。あえて難点を上げると、前立てのスナップボタン。ベルクロにし…

バランスドゥエ

地図上に「ナップス相模原店」を発見したので、仕事上がりに行ってみた。電話で、ガエルネのバランスドゥエがあることは確認済み。それに秋のウエアも物色したい。 バランスドゥエは、デザインもシンプルだし、見た目より軽くて歩きやすそう。だが、思った以…

靴の話

急速に(って冷凍じゃないんだから、もっといい表現がありそうなものだ)、秋になったので、もうチョイ暖かいウエアが必要だ。よく見ると今持っている冬のウエア、赤でなければムラサキ。ロープロファイルを信条にしているのにどうしたことだろう?ま、悪く…

朝から人の気分害して

今朝、寝起きにテレビを付けると、出し抜けに「さそり座12位」。今日の占い、カウントダウン!とかいうヤツである。滅多に見ないものをたまたま見て、それが最低というんだから、この偶然は気になる。だが結局、とくに悪いこともなかったようだ。リトルマ…

『世間とは何か』再考

阿部謹也の『世間とは何か』は、名著の評判だが、読後感はそんなにしっかりしたものではない。たぶん、構成力がいまいちなのだろう。前にも触れたが、第二作の『教養とは何か』で、『教行信証』を6ページにわたって引用するなんて、構成力がある人がすると…

やんやさんから白い彼岸花のたより。公私ともに忙しいらしいのに、ふと出かけられる撮影ポイントを、ちゃんと押さえているのがうらやましい。会津ツーリングで枇杷のかげ公園にテントを張って思った。キャンプ場でなく、自分だけのキャンプサイトみたいなの…

秘密の場所

思えば、二十世紀の後半は、人類社会が「平等」に取り組んだときだった。(中略) その同じ時期に大急ぎで国づくりをした日本は、最初から「平等」の課題をまじめに取り上げた。その結果、世界でもまれに見る「平等な国」ができあがった。国連開発計画(UNDP…

紅玉が出回り始めると秋だなぁ。これを店頭に見かけると迷わず買う。保存が難しいらしく、ホントにこの時期しか出回らない。ちゃんと酸味があって、食べた後、歯がつるつるするような気がする。 クラスノヤルスクの博物館に茂っていた木は、やっぱりリンゴだ…

さて、上記の二冊だが、偶然にも、雰囲気が似ているかも知れない。どちらも扱っているテーマが、「偶然」かもしれない。小川洋子の水泳する弟(この短編小説集には、少なくとも3人弟が出てきたと思う。)と、村上春樹の書き下ろし短編、「品川猿」の妹は、…

東京奇譚集、偶然の祝福

村上春樹の『東京奇譚集』、 小川洋子の『偶然の祝福』 このブログは、私の読書録、美術観賞録、バイクの整備録、および、ツーリング記録というところだろうか。 それにしても、読書の感想を、読んだその日に書いておくことは、いいことなんだろうか?考えが…

笹まくら

腰痛の厄介なのは、座っているのが一番つらいところ。 丸谷才一の『笹まくら』を読んだ。 徴兵忌避をして逃げ回った男の戦中と戦後が交互に描かれる。戦争に参加しないことを選んだ人間の目を通すことで、終戦をさかいに何が変わったか、変わらなかったか、…

ブログの世の中

はてなのアンケートに「はてなダイアリーを始めてから、HPがこれだけになってしまいましたか?」というのがあったが、私の場合はそうはなっていない。はてなダイアリーはブログとしてては、不完全なところがあって、トラックバックに関して不満があるし、そ…

ポピュリズム

会津はとても気に入った。今回、よい温泉をうっかり見過ごしてきてしまったのが残念なので、できればあさってからまた行きたい。ところが、腰痛が出てしまった。悪化しなければよいのだけれど。 月曜の夜、渋滞のR246を下りたのが8時ごろ。信号待ちしな…

会津からの帰還

さっき、帰還した。実際のところ、関東には日があるうちに入っている。ところがそこからが疲労原因の大半。八王子あたりでは、もうこの辺で宿ろうかと思った。 昨日、書かなかったのは、電話の電池がなくなったためだ。ツーリングにでた途端に、いろいろな人…

五色沼

裏磐梯にきています。 お盆の時と違って、テント内環境、きわめて良好。 月がきれいです。 五色沼YH併設のキャンプ場、バイクだとひとり1000円。ユースホステルのお風呂が500円で使えます。 ただ困ったことにヘッドランプを忘れてしまった。

週刊文春買ってきた

中村うさぎって人は面白い。「自分の性的商品価値を確認したい」という理由で、熟女デリヘルで働いてみたらしい。世の中選挙でかまびすしいときに。(笑) しかし、このようにすべてを貨幣価値に変換しないと気が済まない感覚は、案外根元的かも知れない。安…

民主党の存在意義

民主党は、菅直人を総理大臣にするために存在しているので、それ以外には存在する意味がない。民主党の人たちは、それを忘れている。たかが年金未払いぐらいのことで、党首を辞任させるべきではなかった。野党のままの方が居心地のよいみなさんも多くいらっ…

やっぱり

自民党大勝利だそうだ。外人さんの評論家が「日本人はムードに流されやすい」とぼやいていたが、国民の大部分はおそらく溜飲を下げている。そして、それだけである。 今回の選挙はそれでいいと思う。ムードだろうがなんだろうが、民意がちゃんと反映する選挙…

「世間」とは何か その3

阿部謹也の本も三冊目になるとさすがに飽きてきて頁を繰る手もとどこおりがちになる。前の二冊が講談社現代新書、今読んでいるのは岩波新書なので、内容が重複する点もある。しかし、今読んでいる本は2003年出版。記憶に新しい事件も取り上げられている…

『世間とは何か』のつづき

『世間とは何か』の続編、阿部謹也著の『「教養」とは何か』を読んだ。しかし、さすがに「教養とは何か?」を自分の日記の副題に掲げる気はしない。(^^;)『「世間」とは何か』の流れでなければ、とても手に取らない思い切った題名ではある。 日本人が「社会…

ハイデュラパンツ

小泉批判はさとう珠緒批判に似ている。「あんな女に騙されて、男ってバカねぇ」みたいなことで。 私が今履いているゴローのブーツだが、既にカタログ落ちしているようだ。ワンタッチダックベルクロに似ているが、これよりも丈が高い。 ニコール・キッドマン…