2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

GWの美術展

三日月の夜の猫は月光浴でもしているのだろうか。 買い物帰りに二匹も猫に出くわしたが、二匹とも端然と座っているだけで、逃げ出すそぶりもない。 「にゃんこ、月見か」 と声をかけてみたが、 「ふん」 という感じで毛づくろいをはじめた。 新緑の色も深み…

山水に遊ぶ 江戸絵画の風景250年の後期B

菅直人のお膝元、府中市美術館に 「山水に遊ぶ 江戸絵画の風景250年」の後期Bを観にいった。 全部でちょうど100点の作品を三回に分けてちまちま展示したわけだが、こういうのもよいかも。 もちろん、忙しいときだと 「一回で全部展示してくれよ」 と思っ…

「川は静かに流れ」

川は静かに流れ (ハヤカワ・ミステリ文庫)作者: ジョン・ハート,東野さやか出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2009/02/06メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 20回この商品を含むブログ (56件) を見るなんか推理小説を読むのも久しぶりな気がする。 ハリイ・…

岸田劉生、「バーン・アフター・リーディング」

新宿の損保ジャパン東郷青児記念美術館で 「没後80年 岸田劉生 −肖像画をこえて−」 という展覧会が開かれている。 展示されているのは肖像画だけで、有名な「切り通し」などの風景画はない。 一見古典的な彼の絵を「後退だ」と評した人も、当時はいたらしい…

「グラン・トリノ」

きのうは「スラムドッグ$ミリオネア」、きょうは「グラン・トリノ」。今年一年を二日で終わらせたようなものである。 今月の「月イチゴロー」の5作品は、「スラムドッグ$ミリオネア」、「グラン・トリノ」、「ミルク」、「レッドクリフpart2」、「バ…

「スラムドッグ$ミリオネア」

さて、先週、小林信彦のすすめにしたがって「ヤッターマン」を観たために、後回しになっていた「スラムドッグ$ミリオネア」を観た。 「おくりびと」にアカデミー外国語映画賞を授与したウエットな心は、はたしてどのような映画を選んだのであろうかと、やや…

花はさくら木

花はさくら木作者: 辻原登出版社/メーカー: 朝日新聞社発売日: 2006/04メディア: 単行本 クリック: 6回この商品を含むブログ (11件) を見る辻原登にはいつもながらやられる。 書き出しの数行を引用してみよう。 花はさくら木ひとは武士、とはいったいいつご…

職務給と職能給

去年末の「派遣村」騒動で、「派遣法が改定される前の状態にもどせ」みたいな論調が、いかにも良識的な意見であるかのように吹聴されてきたが、これに限らず、この手の「昔に戻ろう」的な意見がろくなものであったためしがない。だいたい「あの日に戻ろう」…

小沢氏秘書『完落ち誤報』は誰が流した?

このブログでも度々ふれてきたことだが、去る3月24日、民主党代表小沢一郎の公設第一秘書を務める大久保隆規氏が、政治資金規正法違反の罪で起訴され、小沢代表の記者会見が開かれた、その夜から翌朝まで、 「大久保秘書が違法献金を認める供述をした」 …

安保条約の成立 ー吉田外交と天皇外交ー

安保条約の成立―吉田外交と天皇外交 (岩波新書)作者: 豊下楢彦出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1996/12/20メディア: 新書購入: 4人 クリック: 52回この商品を含むブログ (12件) を見る「昭和天皇・マッカーサー会見」の著者が日米安保成立の背景を詳細に分…

ヴィニシウス、つつじ寺

ボサノバという音楽は、はるか昔からこの世にあったのかと思っていたら、実は、ある人とともに生まれ、そしてその人の生涯は、音楽と詩と酒と女に捧げられ、すでに全うされていたのだった。 その人の名はヴィニシウス・ヂ・モライス。ブラジルの正統派詩人に…

「ヤッターマン」

先日も書いたけれど、私はこれまで小林信彦が勧めるものをほぼ無条件に試してきたが、今日ほどそうしてきてよかったと思ったことはない。 「スラムドッグ$ミリオネア」の初日を尻目に「ヤッターマン」を見てきた。もし小林信彦が誉めなければまず観にいかな…

「山水に遊ぶ−江戸絵画の風景250年 」後期A

昨夜風呂上りに、Tシャツ一枚にパーカーをはおって綾瀬タウンヒルズのサミットまで、往復一時間くらい歩いた。 それが夜の九時くらいだから、確かに今日寒くなるとは聞いていたけれど、ダンガリーシャツにジャケットを着てるのに、まだ寒いとまでは思わなか…

小林信彦の映画評

今週の週刊文春、小林信彦が「ヤッターマン」を、あの書き方は、まぁ少し色をつけて「激賞」といってもよい誉め方をしていた。 「三池崇史監督はテレビアニメ版をリスペクトして、オリジナルの設定を変えないようにした。これが成功のもとである。有名なアニ…

忘れえぬロシア

日曜日は渋谷で「雪の下の炎」を見たあと、ついでだったのでBunkamuraミュージアムに足を向けた。 いつもそんな遅く来たことがないので意識していなかったのだけれど、多分普通の美術館よりは閉館時間が遅かろうと思って。 現在開催中の展覧会は 「…

「雪の下の炎」

ダライ・ラマ14世のいるダラムサラへ、雪のヒマラヤを越えて亡命していくチベット僧たち。その行列に向けて、物陰に身をひそめるでなく、腹ばいになるでなく、立ったまま無造作に銃を撃ち放つ中国の兵士。ゆれる豆粒のようにしか見えないその列の豆粒ひとつ…

「山水に遊ぶ−江戸絵画の風景250年 」

菅直人のお膝元、府中の美術館に 「山水に遊ぶ−江戸絵画の風景250年 」 という展覧会を見に出かけた。 前に一度、エドワード・ホッパーの絵を見に来たことがある。たしか、ホイットニー美術館展をホックニーの美術展と間違えて見に来たのだ。 あの時はまだバ…

光則寺の花海棠

光則寺の花海棠を見に今年も出かけることにした。 だんだん物狂おしくなってきて気がつけばカメラ3台を携行している。銀塩一眼レフ時代ならレンズを3本もっていくところだけれど、デジタル時代になってからは、一眼に嗜好が向かなくなってしまったので、望…

去年の今頃

去年の今頃、ちょうど光則寺の花海棠を訪ねていたのを思い出して、その日のページを検索してみたら、すっかり忘れていたけど、歌人 岡野弘彦の歌を載せていたみたい。 かくばかり世は衰へてひとりだに謀反人なき国を危ぶむ

NHKの報道について国政調査

二階俊博経済産業大臣の実弟と公設秘書が「政治資金規正法の収支報告書虚偽記載」の疑いで東京地検特捜部に参考人聴取されているというニュースを、NHKと民放各局のサイトで探してみたけれど、どこにも見つからない。 容疑は大久保秘書と全く同じであるの…

二階大臣の公設秘書、参考人聴取

佐藤優が「新聞は隅々まで読め」といっていた。見出しはプロパガンダで、真実は隅に忍び込んでいる。 今朝の新聞の21面(!)の記事によると、東京地検特捜部は西松建設の献金について、二階俊博経済産業大臣の実弟から参考人として事情聴取、公設秘書から…

本屋大賞

2009年の本屋大賞は湊かなえの『告白』だそうです。週刊文春のミステリー年間ベストテンの一位もこれだったんですが、ちょっと考え込んでしまいます。 面白いんですけど、なぜ考え込んでしまうかは、読んでもらえれば分かると思います。

GINGER創刊号

香里奈がきれいという理由だけで、GINGER創刊号を買った。香里奈はステキな声をしてたよなぁと思いながらページをめくる。 幻冬社の雑誌って珍しくないですか? 全ページカラーグラビアなのはすごいけど、成功しそうな気配は感じない。何がしたいのか…

トリガーポイント

突然の初夏のような陽気でからだがまいる。 わたくしからだの左側に不具合を抱えていて、偏頭痛が出るのも必ず左側、肩がこるのも左側、バイクでこけるのもなぜか左側で、その結果として左ひざ、左ひじには古傷が痛む。 先月、「ためしてガッテン」のこの日の…

曾我蕭白

DVDで「ダークナイト」を観た。 バットマンという枠の中で精一杯がんばったという感想。これが去年のアメリカ映画の中で最高傑作だったのかといわれたら、そんなことはないはずだと思いたい。バットマンはバットマン以上にはなりえない。 ハリウッド版「…

「フロスト×ニクソン」

エリザベス女王とトニー・ブレア首相を描いた『クイーン』の脚本家、ピーター・モーガンが脚本、原作ならびに製作総指揮にあたっている。監督は『アポロ13』のロン・ハワード。つまり、実話を映画化する名手ふたりだ。 『クイーン』でブレア首相を演じ、この…

白泉寺のシダレザクラ

昨夜は同僚の送別会。わたしが下戸なことはすでに認知されていて飲まなくていいのだが、それでも、ああいう席に出るだけで疲れる体質らしく、帰宅早々に眠ってしまった。 そんなわけで夜明け前に目がさめてしまい、刷り上ったばかりの朝刊に目を通すと、秦野…

NHKの「黙殺」という世論誘導

今週の「SPA!」の巻頭コラムに、勝谷誠彦は 「これまで培ってきた検察に対する国民の信頼をドブに捨てる覚悟でそれ(民主党が公言している霞ヶ関改革に対する牽制)をやるならやればいい。しかし私が看過しがたいのは、大マスコミすべてが」 それを囃し…

長興山紹太寺のシダレザクラ

昨日は、操業短縮の休日を、田原総一郎と鳩山由紀夫のインタビューをタッチタイプして費やしたわけではない、もちろん。 少し天気があやしいのが残念だったけれど、またまた桜を追いかけて、今度は小田原の長興山紹太寺なむところへ枝垂桜を見に出かけた。曇…