2023-01-01から1年間の記事一覧

入管法改悪とマイナンバーカード

入管法の改悪をめぐって唯一良かったことは、日本の難民認定率がなぜあそこまで異常に低いのか、そのカラクリがわかったことだ。 先進国で比較的に低いフランス(だいたい20%ほど)に比べてさえお話にならないほど低い(0.6%ほど)。 改悪後の入管法でも難…

マティス展

東京都美術館にマティス展を観に行った。 ほんとは国会前のデモに行くつもりだったのだけれど、時間を間違えてたみたいでもう終わってたのだ。そりゃそうだわ。朝の10時に採決するってのに夜やるはずなかった。ふだんTwitter見ないのでこういう時行き違いが…

入管法改悪成立へ

参議院で入管法改悪の採決が強行されて自民党、公明党、維新、国民民主党の賛成で明日9日にも法案が成立する見通しになった。これはもうどこをとっても正しいところのない法案だった。 まず、そもそも、日本は1981年に「難民の地位に関する条約」に加入して…

入管反対国会前デモ

入管法反対の国会前デモがYouTubeでライブ中継されている。 登壇する人の言葉を聞いて、入管の実態は考えているよりずっとひどいと認識した。 要するに、戦前、戦時中の軍国主義者たちがそこにこっそり寄り集まっていたのだ。それが、時代の変遷であぶり出さ…

伊集院光の百年ラヂオ

伊集院光の百年ラヂオで、1955年のラジオ番組が紹介されてた。宮田輝アナウンサーがいろんな一般家庭を訪ねる15分番組。今で言う「家ついてっていいですか」みたいなのだろうか。 1955年っていえば、日本が独立を回復してまだ3年だから、戦災孤児がいっぱい…

『怪物』『波紋』ネタバレ

今、『波紋』と『怪物』を立て続けに観たけれど、どちらもすばらしい。おそらく、今年のベスト級の2本。 荻上直子監督は前作の『川っぺりムコリッタ』からさらに幹が太った感じがする。蔓草が樹木になった感じ。木質化と言って、本来なら木ではない植物が木…

『トリとロキタ』

先週末は、『岸辺露伴、ルーヴルへ行く』、『最後まで行く』、『トリとロキタ』、『アフターサン』を観た。 オススメは『岸辺露伴、ルーヴルへ行く』だけど、その前に『トリとロキタ』について。 以下はこの映画を監督したダルデンヌ兄弟のインタビューだけ…

入管法改悪と労働問題

今年の2月、野口悠紀雄が「雇用問題研究会」でした講演がアップされていたのでリンクしたい。 考えてみれば当たり前なんだけれど、付加価値が増えていかないかぎり賃金は上がらない。言い換えれば、80年代と同じものを作り続けているだけなら給料は80年代の…

入管法改悪反対デモ@川崎

入管法改悪反対デモ@川崎 駅前 入管法改悪反対デモ@川崎に行ってきた。デモに参加しているので、あいかわらず写真は直前直後のものしかない。たぶん、主催者の学生さんたちが動画も含めアップしてくれてるんだろう。 もう法案が衆議院を通過してしまったの…

『the Son/息子』ネタバレ

この週末は『世界の終わりから』『the Son/息子』『ガール・ピクチャー』『パリタクシー』『レッド・ロケット』を観た。 『the Son/息子』は、アンソニー・ホプキンスにアカデミー主演男優賞をもたらしたフローリアン・ゼレール監督の最新作で、『ファーザ…

『世界の終わりから』ややネタバレ

紀里谷和明って映画監督について、これまでまったく何も考えたことがなかったけど、ここに辿り着けてよかった。 つうのは、監督デビュー作が『CASSHERN』だから。「キャシャーン」はタツノコプロのテレビアニメだけど、それを「CASSHERN」って。 たとえば、…

バナナマン日村さんの誕生日

バナナマンのバナナムーンGOLDで、日村さんの誕生日の回は、星野源さんが自作の誕生日ソングを披露する。もう14回目だそうだ。 今週の星野源のオールナイトニッポンで、その裏話を話していた。今更驚いたのは、星野源さんが誕生日ソングを作ってきているかど…

『TAR/ター』ネタバレ!

書き忘れてたけど『TAR/ター』も観たんだった。それでも『J005311』の方がオススメ。 ケイト・ブランシェットが演じているリディア・ターという女性のキャラクターが意外に単純で、何なら愛すべきと評してもいい。 レズビアンなんだけど(『キャロル』を思…

『J005311』

この週末はこの『J005311』と『オオカミ狩り』『MEMORY』『デスパレート・ラン』『ジョージア、白い橋のカフェで逢いましょう』を観たが、『J005311』がいちばんオススメ。 クレジットを見ると、河野宏紀(監督、出演、脚本、編集、整音)、野村一瑛(出演)…

入管法は日本版アパルトヘイト

オーストラリアが白豪主義をとってた頃の記憶なんて持ち合わせてない人が多いだろう。その頃のオーストラリアが国際社会からどう思われていたか。考えてほしい。 南アフリカがアパルトヘイトを撤廃する以前は、五輪をはじめさまざまな国際大会に参加できなか…

『ザ・ホエール』

もう言い尽くされてるだろうけれど、今年の米アカデミー賞は、カムバック賞めいていた。「エブエブ」の2人もそうだが、『ザ・ホエール』の主演、ブレンダン・フレイザーは、さまざまなトラブルで、いわゆる「干されていた」。 www.bbc.com この作品が主演男…

『search/#サーチ2』

横浜の後、新百合ヶ丘のレイトショーで『search/#サーチ2』。帰宅は日付が変わったけど、朝早いより性に合うので。 『search/サーチ』の続編ってわけじゃないので、これ単体だけ見ても楽しめる。すべてがパソコンやスマホなどの端末画面だけで語られるって…

『聖地には蜘蛛が巣を張る』

わざわざ横浜に観に行ったのはこの映画。思い返してみると、コロナ禍もあいまって横浜美術館が改装に入ってからは横浜に出かけてなかった。 kino cinemaみなとみらいは横浜美術館とMARK ISの信号を渡ったところ。夕方からってこともあり、横浜駅からぶらぶら…

伊集院光の百年ラヂオの蝶々雄二

横浜でレイトショーを観た帰りに、NHKのらじるらじるでなんとなく「伊集院光の百年ラヂオ」を聞いていたら、ミヤコ蝶々・南都雄二の漫才が流れてきた。結成11年目だそう。まだM-1に出れる。 夢路いとし喜味こいしは長らく活躍したのでテレビでも見ることがで…

スラムダンク完売

2023.4.29のレイトショーで『the FIRST SLAM DUNK』完売。

中森明菜イースト・ライヴ インデックス23 劇場用4Kデジタルリマスター版

劇場が悪いのか、それとも元々悪いのかわからないが、私もたくさん音楽映画を観てきたけど、ここまでひどいミックスは聞いたことがない。 特別料金2500円をとって「デジタルリマスター」をうたってるわけだから、音がいいと思うじゃないですか。 1950年代の…

泉屋博古館 東洋陶磁美術館展

静嘉堂文庫のあと泉屋博古館東京に立ち寄った。時間的にどうかなと思ったけど18:00までだったのでなんとか余裕が持てた。 泉屋博古館は本館は京都にあり、六本木一丁目にあるのは分館を名乗っていたのだけれど、今は泉屋博古館東京に改名している。 東洋陶磁…

静嘉堂文庫美術館@丸の内

入管法改悪反対デモに出たついでに、丸の内に移転して以来まだ訪ねていない、静嘉堂文庫美術館に足を運んだ。徒歩圏内だし。 静嘉堂文庫@丸の内明治美術狂想曲という展覧会が開催中です。「ホワイエだけ撮影可」だそうです。 渡辺省亭 濤川惣助 《七宝四季花…

入管法改悪反対デモ

入管法改悪反対デモ 土曜日、日比谷で入管法改悪反対デモがあったので参加してきました。にぎやかしでもひとり多ければいくらか見栄えがよくなるだろうと思いましたんですけど、110人くらいの小さなデモでした。それでも前回は80人しかいなかったそうなので…

箱根園の桜

ご存知のように今年の桜は早かった。 去年は秦野の淡墨桜ですごく良い思いをしたので、今年はどうしようかなと思ううちに盛りは過ぎてしまった。 それでも箱根はさすがにまだ大丈夫なのか、箱根園の桜が盛りだという記事を見て出かける気になった。 ただ、あ…

『GOLDFISH』ネタバレ

この週末は『アラビアンナイト 三千年の願い』、『赦し』、『GOLDFISH』を観たけれど、『GOLDFISH』が圧巻。 監督の藤沼伸一さんはアナーキーのギタリストだそうだ。「だそうだ」じゃねえだろっ!って言う人がいるかもしれない。ポスターのビジュアルが気に…

『茶飲友達』ややネタバレ

この映画は、じわじわヒットしてきているらしい。個人的にはスター俳優が出ていない映画は大好き。このキャストの中で見知った顔は渡辺哲さんくらい。 何よりも、私が知らないだけで、日本には腹のすわった女優がいっぱいいるんだなぁと感服させられる。 実…

『ベネデッタ』

修道院とは、現実にはどんな場所なのか、うまく想像できない。というより、つい想像をたくましくしてしまう。 ココ・シャネルが少女時代を修道院ですごしたエピソードは有名だが、一方で、そのエピソード自体がココ・シャネルの作り話だという説もある。 そ…

『ロストケア』、『すべてうまくいきますように』ネタバレ

安楽死を扱った映画も昔から少なくなかった。文芸作品にまで範囲を広げると、森鴎外の「高瀬舟」くらいまで遡ることができる。古くて普遍的なテーマだと言えるが、最近の先進国全般の高齢化のために、映画でもこの問題が取り上げられる頻度も高くなったみた…

『生きる LIVING』、『生きる』 ネタバレあります

カズオ・イシグロ脚本、ビル・ナイ主演『生きる LIVING』を観て、そのオリジナル黒澤明の『生きる』も観た。 ビル・ナイといえば、もちろん出演作の枚挙に暇がないが、オードリーの若林正恭さんが『バック・トゥ・ザ・フューチャー』以来ハマったという『ア…