2022-01-01から1年間の記事一覧
www.youtube.com この辛坊治郎の発言はまさしくその通り。それで、確かこれについて書いたことがあったよなと、過去記事を検索してみたら、2014年に、自分の記憶以上にそのまま書いていた。 日本の官僚のやり口を何度も見せられていれば、そりゃ気づくよな。…
『ベイビー・ブローカー』を紹介したGCの記事に、「アメリカ映画はビジネス、ヨーロッパ映画は文化、韓国映画は国策、日本映画は趣味」という、誰が言ったか知らないアフォリズムがあった。日本映画の規模の小ささを揶揄しているのだろうが、しかし、趣味…
是枝裕和監督の『ベイビー・ブローカー』の何にいちばん驚いたかといえば、ソン・ガンホ演じる主人公の結末である。 ところで、最近はこうしたブログなどでもあまりネタバレを気にしなくなっているそうだ。というのは、ネタバレを含む考察を頭に入れてから観…
『真実』が是枝裕和Xカトリーヌ・ドヌーヴだとしたら、今回は是枝裕和Xソン・ガンホということになるだろう。フランスに比べれば、韓国の方が文化の面でも言葉の面でも越えなければならない壁は低かったろうとはおもうけれど、母語文化圏の外で創造性を失わ…
この週末に観た映画は3本とも素晴らしかった。まずは『私だけ聴こえる』。 今年、米アカデミー賞を席巻した『CODA』の、この映画は実際のCODA(child of deaf adults)に取材したドキュメンタリー。ポスターに使われているきれいな女性はナイラさんという『…
先週末に鎌倉にあじさいを見に出かけた。鎌倉のあじさいといえば明月院なんだけど、午前9時開場なのに、その10分前には行列が線路道まで伸びているのをみて諦めた。 あじさいを見るのに並ぶか?。ラーメン食うにも並ばない私なので、駆け込み寺として有名な…
『凶悪』で一躍スターダムにのしあがった白石和彌監督なんだけど、個人的にはあれ以来、ちょっとピンとくる作品がなかった。『日本で一番悪い奴ら』は世間では評価が高かったんだけど、あの男子校的なノリが空回りとしか私には見えなくて、綾野剛が一流の柔…
この映画はベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞している。日本で公開されているのはラドゥ・ジューデ監督による自己検閲版だけれども、垣間見るところ、あけすけなセックスシーンが満載みたい。 ストーリーはシンプル。主人公の女教師のプライベートなセックス…
以下のラジオで、電気が足りない、から、原発再稼働せよ、という話になっている。 電気が足りない、原発再稼働せよ、が前提にあって、原発は安全だ、という理論になっている。望む結論から理論を誘導している。原発事故直前の「原発はクリーンで安全」キャン…
ジョニー・デップとアンバー・ハードの泥沼の訴訟合戦が続いている。 真実がどちらにあるのか知らないが、にもかかわらず、当初、ジョニー・デップの方がただ一方的に断罪されていたのは事実である。 一般的には、こう言うことを指してフェミニズムと捉えら…
みのミュージックのみのさんとライムスター宇多丸さんがともに『シン・ウルトラマン』についての評を上げていて、私が分からなかったあの画角だけど、あれは実相寺昭雄の画角だそうだ。 映画の後半についての評価はおしなべて辛い。岡田斗司夫は退屈で寝たそ…
『鎌倉殿の13人』での源頼朝のやり口が非道すぎて、大泉洋だからまだ見てられるけど、他の人が演じてたらたぶん顔を見るのも嫌になっただろうって気がする。大江広元が今の麻生太郎のご先祖さまらしいから、現在の政治状況のカリカチュアとしても胸糞が悪い…
ジョン・コルトレーンは生来が宗教的な人だったようだ。世俗的な成功に喜びを見出せない。どの写真を見てもそんな顔をしている。源氏物語に例えるなら宇治十帖、マイルス・デイビスが光源氏とするなら。日本での根強い人気にはそういうムードがある。受容の…
『トップガン』は、5年に一度、10年に一度とかしか映画を観ない人が、前作を観て、今作を観て、そしてもう一生映画を観ないとしても、それで満足できる映画だと思う。 映画はマーベルしか観ないって人がいたら、ちょっとどうかなぁと思うだけだが、映画は…
平塚市美術館で「リアルのゆくえ」。リアルと言ってもこの展覧会の場合は写実の意味である。 今回の展覧会の発端には高橋由一と安本亀八が配されていて、この展覧会のいう「写実」の方向性が示されているといえるだろう。 高橋由一に関しては以前、東京藝術…
『ベルファスト』は、監督をつとめたケネス・ブラナーが、故郷の北アイルランドのベルファストですごした少年時代を描いた、ほぼ自伝的な映画だそうだ。 その意味では、モノクロームの画面もあり、アルフォンソ・キュアロン監督の『ROMA』を思い起こさせる。…
初日に観る『シン・ウルトラマン』。 庵野秀明は『シン・エヴァンゲリオン』よりはるかに楽しんでる。たぶん、エヴァとウルトラマンとでは当然ながら庵野秀明のスタンスが違う。シンプルにウルトラマンのファンとして楽しんでいると見える。驚いたことに三木…
証言モーヲタ ~彼らが熱く狂っていた時代~作者:吉田豪白夜書房Amazon 映画『あの頃。』は関西のモーヲタだったけど、この本は東京のモーヲタだった人々をほぼ網羅的に取り上げたインタビュー集で、これがこういうインタビュー形式の小説だったとしたら名作…
くじ引き民主主義について東浩紀がYouTubeで話していた。政治家を選ぶ制度としての選挙が行き詰まっているのは誰の目にも明らかなのに、日本人はいつまでも古い制度を変えられない。フランスではくじ引き民主主義がとっくに実用段階に入っている。日本人は本…
《髪をほどいて横たわる裸婦》アメデオ・モディリアーニhttps://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/knockeye/20220504/20220504000111_original.jpg 今年2月に開館した大阪中之島美術館で初の特別展となるモディリアーニ展に行ってきた。中之島美術…
ロシアのリベラルメディアについての情報。www.youtube.com
養老孟司が日本語脳について話しているYouTubeを見た。 ひとつの文字にふたつ以上の訓みが存在する言語は世界に例がないと、言われてみれば確かにそうかもしれない。そのために日本人の言語脳には独特のクセができたという。 それで思い当たったんだけど、あ…
『街の上で』の今泉力哉監督と『アルプススタンドのはしの方』の城定秀夫監督が互いの脚本を交換して監督した2作。 『愛なのに』が今泉力哉が脚本、城定秀夫監督、『猫は逃げた』が城定秀夫脚本、今泉力哉監督。気をつけてないとどっちがどっちかわからなく…
吉田健一展 神奈川近代文学館にて 横浜には吉田直展ではなく、どちらかというと神奈川近代文学館で開催されている吉田健一展が目当てだった。 吉田健一については文庫で手に入るくらいのものはほぼ読んだが、悪い癖としか言いようがない癖で、6編の長編小説…
横浜に用事があったついでにこの展覧会に立ち寄った。吉田直(よしだなおし)と訓む。検索すると同じ漢字の小説家がでてきたので、小説も書くのかなと思ったけどちがうひとみたい。 展覧会はコロナ禍でだいぶ延期したみたいで、その間にとったYouTubeがあっ…
crumb2022.com 1994年のこの映画がなぜ急に公開されることになったか、とにかくすごく面白い。 画廊主の話によると、ロバート・クラムは現代のブリューゲルにして、 ピーテル・ブリューゲル《聖アントニウスの誘惑》現代のゴヤ、 我が子を食うサチュルヌスま…
高村光太郎《みちのく》https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/knockeye/20220409/20220409230004_original.jpg 秦野の淡墨桜のときに、うっかり「桜が里に降りてきた」と書いてしまったが、あの表現は紅葉の時に言うものを誤用したのだった。桜…
千原ジュニアがコロナ休みの間に『東大全共闘vs.三島由紀夫』を観たそうだ。 あの映画で印象的な登場人物のひとりに、小さな子を小脇に抱えて、三島由紀夫にくってかかる学生がいる。 「つまんねえから帰るわ」 と途中で退席するのだが、映画の後半で再び登…
今更なんだけど、ウィル・スミスがアカデミー賞受賞式でやらかした事件について。 他で誰も言ってないので、ひとこと不確かな情報を付け加えておく。 アカデミー賞の式典で、自分の奥さんの髪型をネタにした司会者を殴った、ウィル・スミスの行動の是非につ…
そろそろ桜が里に降りてきたというのか、歩いていてもそこここに桜が咲いているのを見かけるようになりました。 Googleマップの活用法として、「桜」と検索すると、近所の桜の名所が出てくるし、最新の投稿写真を見れば、満開かそうでないかも分かります。 …